人は状況や相手との関係によって表現方法をラフにしたり、丁寧にしたりするために言葉を選んで言葉を発しています。例えば、親しい友達に「水をとってきていただけませんか?」のような礼儀正しい言葉は使わないと思います。今回は、どのように英語で丁寧度をコントロールするのかについて書かせていただきます。
今回の例文としては「家に連れて帰ってほしい」という例文で丁寧度を表現していく。
1.Take me home.
2.Will you take me home?
3.Would you take me home?
4.Would you mind taking me home?
5.I wonder if you could take me home.
6.I was wondering if you could (possibly) take me home.
1は命令形という表現方法で話者の意志を一方的に聞き入れるように話すことになるので丁寧度は極めて低い。
2は1に比べて疑問形のため相手にYesまたはNoの選択の余地を与えているため1と比べれば押しつけがましさは多少緩和されている。
3はwouldと仮定法を使っているため、話者は意志を相手が受け入れてくれないだろうなという前提で話していることになる。1.2に比べて相手への負担は軽減されるため丁寧度は高い。
4はmind -ingの表現方法を使っていて、否定的な表現法で相手が断りやすいような表現方法のため丁寧度は1.2.3より高い。
5はwonderを使うことで「家に連れて帰ってくれたらなあって思っています」と、相手にYesまたはNoの選択すら与えない独り言のような表現方法のため相手への負担は極めて少ないため日本語の敬語にあたる表現です。
6に関しては5と同じ表現方法に加えて過去進行形のため「家に連れて帰ってくれたらなって思ってました」と、過去形にすることで現在時制から距離をとり相手への要求をかなり間接的なものにしているため、最上級に丁寧度が高いです。
まとめると、相手への要求を直接的なものにせず相手に要求に対する選択の余地を与えなければ、相手へ「ポライトネス表現」ができるのです。
最後に、これらの話を踏まえたうえで「では、結局どの表現を誰に対して使えばいいのか」という質問に答えます。
基本的に1は親友ほどの仲なら大丈夫です。2はため口程度なので友達にも使うことができます。3は日本語で言う「~してくれませんか?」のような表現です。尊敬を示すべき人に使います。4.5.6はそれ以上の存在に対して使われます。
単純に1から6までの表現それぞれに日本語で意味づけてしまえば簡単でいいのかもしれません。しかし、英語の本質をこのように掴めばなぜその表現の丁寧度が高いのかを体系的に知ることができ英語力が培われると思います。
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