asleep 「寝ている」awake「起きている」といった形容詞は置く場所が限られています。説明を簡単にするために「限定用法」「叙述用法」という言葉を導入します。以下にその説明をします。
※限定用法とは、名の通り「限定」する用法です。例えば、「私は映画が好きです。」これを「私は(アクション系の)映画が好きです。」と言い換えれば映画は映画でも(アクション系の)映画に限定されますね。このように名詞を形容詞などで修飾して限定する用法を「限定用法」といいます。
Example/ I like flowers. (私は花が好きだ)
Example2/ I like red flowers.(私は赤い花が好きだ。)ここでのredは限定用法
※叙述用法とは、簡単に言ってしまえば「説明すること」です。例えば、「あなたは美しい。」「あなたは素敵だ。」のように形容詞などを用いてある名詞(ここではYou)について説明することを「叙述用法」といいます。
Example3/ You are beautiful. ここでの beautifulは叙述用法
本題に戻ります。参考書などでは「asleep や awakeなどの特定の形容詞は「叙述用法」のみでしか使えない。」と説明されています。普通の形容詞は「限定用法」でも「叙述用法」でも用いることができますが、それらの形容詞は「叙述用法」にしか用いることができません。つまり定期テストや入試に頻出するということです。「では覚えておかなきゃ!」という発想はしてほしくないです。本当の英語の感覚を手に入れるなら「なぜ?」を追求していかなければなりません。今回も、「なぜそれらの形容詞は叙述用法のみでしか用いることができないのか」を解き明かしていきたいと思います。
asleep(形)「眠っている」の場合
もともとは、He is on sleep.(彼は寝ているよ。)
という形でした。この英文は何の問題もなく理解できると思います。
※前置詞onは「接触」の意味です。「彼が睡眠に接触しているような状態」→「彼は寝ている。」
しかし、onの音が消失(弱化)してaに近い音になりました。
on sleep→ a sleep → asleep
このようにしてasleepは完成しました。そのようなことは信じられないと思う人は辞書を使ってasleepを調べてみてください。ちなみにweblioの語源の欄には「From a- (“in, on”) + sleep」のように記されています。
つまり、「叙述用法」にしか使えないのは言ってしまえば当たり前なのです。仮に使ってみたとします。以下のようになります。
*The asleep baby is ours.(その寝ている子供は私たちの子です。)
→The on sleep baby is ours.
文章が成り立たないことがわかります。awakeも同様です。ここまでの説明を参考書などにも記載してくれれば本当の英語力が養われて、かつ、暗記を強いられることがなくなると思います。
tommy
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