中学生になり一番最初に覚えたフレーズが「Here you are.」でした。英語の先生がプリントを配るときに一番前の席の人にそう言いながら渡していました。それから文法を勉強していくにつれて、here you areに疑問を感じるようになりました。文型自体は第一文型です。 ここでは強調構文(任意倒置)になっておりYou(S) are(V) here(M).のSVMがMVSになっています。Here(M) you(S) are(V). それをふまえたうえで単純に訳しても「あなたはここにいます。」になってしまい、「はい。どうぞ。」の訳にたどり着くことはできないと思っていました。ではなぜHere you are. で「どうぞ!」の意味になると考えられているのかを以下に示したいと思います。
例えば、あなたがレストランに行きピザを注文するとします。しばらくして店員さんがピザを持ってきて「Here you are.」と言ったとします。
もう大体予想がつくと思いますが、ここでの「You」は「あなた」ではなく「あなたの注文したもの」つまり「ピザ」のことを示した代名詞の「You」なのです。
ちょっと待って。「You」が人以外つまり「あなた(たち)」以外の代名詞として機能するの?と思う人もいるかもしれませんが実は機能します。下の会話を見てみてください。
A. Our company would like to cooperate with your company.
(私たちの会社はあなた方の会社と協力していきたいと思っております。)
B. That's a nice idea. We are just thinking of cooperating with you.
(良い考えですね。我々もちょうどそのことについて考えていたんだ。)
Bさんの発言の「We」と最後の「You」ですがここでは
「We」→「Our company」
「You」→「Your company」
を指示しています。つまり「You」や「We」などの代名詞は「人」のみならず「もの」としての機能も果たすことが可能なのです。
これでHere you are.の謎が解けましたね。
Here(ここに・こちらが) you(あなたの注文した品) are(あります・です)
→Here you are.(どうぞ!)
おそらくどのサイトまたは参考書を読んでもこのように解説されています。この解説を素直に受け止めることができた人は以下に書くことは読まないほうがいいです!ごちゃごちゃになってしまうので!
自分はこの「You」が「人以外のもの」も指示すことができるという解説に疑問が残ります。ジーニアス英和辞典で「You」を調べてみます。よくみてみますと「あなた(たち)」以外の訳語は与えられていませんし、人以外の「もの」にとってかわることができるというような記述もありません。念のためWeblio英和辞典でも調べてみますと「あなた(たち)」以外はありません。では先ほどのAとBの会話の話はどうなるんだと思うかもしれませんが、あくまで私の持論ですが「We」や「You」は会社のことを指示しているのではなく、その会社の人々のことを指示していると思うのです。それと同様の説明はほかの英文でも説明がつきます。例えば、あなたがお店に行きXmagazineという雑誌がここのお店においてあるかを店員さんに尋ねるときは以下のようにたずねます。
C. Do you have a Xmagazine?
ここでの「You」は「お店」を指示している。と解説されがちですが、ここでの「You」は先ほどと同様に「そこのお店の店員さんたち」を指していると思います。それを証拠にある場合は「Yes, we have.」と返答します。
結局何が言いたいのかといいますと、Here you are.の「You」を「あなたが注文したもの」で片づけるのには少し疑問が残ります。「You」は普段から「人」として扱われていますがこのような決まり文句を説明するときだけに急に「You」は人以外にも使えてここでは「あなたの注文したもの」と言われても納得ができません。未だ自分は、「Here You are.」が実際のところどんな理由があって「はい。どうぞ。」の訳語があてられたかは理解できていません。「You」が「あなたの注文したもの」を指しているのが正しいのか、それとは別にもっと深い意味があるのか わかり次第記事に書いていきたいと思います。また、知っている人、調べてこれが正解じゃないかなというものを示せる人がいましたらコメントいただけると幸いです。
tommy
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2022.03.06 08:45