完了形の起源を探ることはとても難しいことです。なぜなら、何百年も前の人がどのように言語を使っていたのかを調べる必要があるからです。しかし、研究の結果、完了形の起源はおおよそ明らかになっているのです。
誰しもが完了形の文法を中学校で習っていると思います。しかしその学習は「have+過去分詞」と暗記させられるだけだったと思います。今回は、なぜ「have+過去分詞」になったのかの明らかになっている起源を明らかにしたいと思います。
古期英語の段階では現在完了形として使っている文法は以下のようでした。
EX1, I have a letter written.
ここでの「written」は名詞「letter」を修飾する過去分詞です。
訳 私は書いた手紙を持っている。
※現在は以下のようである。
Ex2, I have written a letter.
訳 私は手紙を書いた。(持つという意味は失われている。)
しかし、時は流れ次第に「have」と「written」はひとつのまとまりとして見られるようになりました。→「have written」
この風潮により「have」は次第に「持つ」という本来の意味を失い始めます。
※Ex2で示したように。
これは大きな変化をもたらしました。最初は「持つ」という意味があったので「持つことができるもの」だけがEX1で表されたように使われていた。しかし、「have+過去分詞」になり「持つ」という意味を失い始めて「持つことができるもの」以外も完了形で表すことができるようになりました。
このようにして今の完了形の文法は確立しました。
私がここで主張したいことは、中学校では習熟度または英語に慣れてるかどうかなどの観点から、完了形を「have+過去分詞」として簡略化し教えてもいいと思います。しかし、高等教育はレベルが一段階上がっているので上のように論理的に生徒に説明し体系的に文法を理解させることこそが本当の教育であり、それこそが本当の英語であると思うのです。
tommy
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